ワークショップカンファーウッド(クスノキ / 楠)樹種

四角くしないという選択。三つの幹が語る、レジンテーブル素材の新提案

三つの幹が分かれる直前を輪切りにしたレジンテーブル用木材の全体写真 ワークショップ
レジンテーブル用の新入荷材。 約40×60cmほどのサイズで、サイドテーブルにちょうどいい一枚です。 この木は、三つの幹が分かれる“直前”を輪切りにしたもの。 人の手では決してデザインできない、年輪の流れとバランスがすでに完成されています。 四角く整えてレジンで埋めるよりも、この天然の造形そのものを主役にしたい。 そんな想像が自然と膨らむ素材です。

レジンテーブル用木材の新入荷について

約40×60cm、サイドテーブルに最適なサイズ感

今回新たに入荷したのは、約40×60cmほどの輪切り材。
大きすぎず、小さすぎず、サイドテーブルとして非常に使いやすいサイズです。一般的なレジンテーブルというと、ダイニングサイズやローテーブルなど、大きな天板を想像される方も多いかもしれません。しかし、日常の中で最も使用頻度が高く、空間のアクセントになりやすいのは、実はこのクラスのサイズ感です。
ソファ横やベッドサイド、玄関脇など、置く場所を選ばず、木の存在感をしっかりと感じられる。それがこの素材の大きな魅力です。

三つの幹が分かれる直前という希少性

この輪切り材の最大の特徴は、「三つの幹が分かれる直前」であること。

自然な輪郭を持つレジンテーブル用輪切り材を別角度から撮影した写真
角度を変えるだけで、表情がまったく変わる。
この木材は、すでに“完成形のヒント”を持っています。
無理に四角い枠に収めず、自然な輪郭をそのまま活かす。
穴や割れの部分にだけ最小限のレジンを用いることで、
木の存在感とレジンの役割が、はっきりと分かれるデザインが生まれそうです

年輪が三方向へと流れ、自然が生み出した造形がそのまま残されています。
人工的に接ぎ合わせたものではなく、一本の木が成長の過程で選んだ形。その瞬間を切り取った素材は、同じものが二度と手に入りません。木材として見たときの希少性だけでなく、作品としての物語性も非常に強い一枚です。

この木を「四角くしない」理由

レジンで埋める前提を疑う

レジンテーブルというと、「四角い枠に木を配置し、隙間をレジンで埋める」というイメージが定着しています。しかし、この素材を前にすると、その前提を一度立ち止まって考えたくなります。
すでに完成されたような自然の造形を、無理に四角に収めてしまうことで、木が持つ緊張感や流れを削いでしまう可能性があるからです。
レジンはあくまで手段であり、主役ではありません。

天然の輪郭そのものをデザインにする

この輪切り材は、削り込まなくてもすでに「形」になっています。
曲線、くびれ、重なり合う年輪。これらは人がデザインしたものではなく、長い年月をかけて自然が生み出したものです。その輪郭をそのまま活かすことで、造形としての説得力が生まれます。

サイドテーブル向けレジンテーブル用輪切り材を脚に載せて撮影した写真
もしこの木に合わせて、専用のアイアン脚をデザインするとしたら。
直線的でシンプルな脚か、造形に寄り添う有機的な形か。
天板と脚が対等に会話するような、そんなサイドテーブルが思い浮かびます。
素材を見た瞬間に、完成形まで想像させてくれる。
それは“良い木”の条件のひとつだと思います。

四角く整えないという選択は、何もしないことではなく、「自然を信じる」という積極的なデザイン判断なのです。

穴と割れにだけレジンを使うという発想

すべてを埋めない勇気

この素材には、幹の中心部に穴があり、年輪に沿った割れも見られます。

輪切り木材の中央に開いた穴と年輪のディテール写真
中央にぽっかりと空いた穴。
割れや欠けも含めて、この木が歩んできた時間そのものです。
この部分をすべてレジンで埋めるのではなく、
“必要なところにだけ使う”ことで、造形としての説得力が増します。
レジンは主役ではなく、木を引き立てるための存在。
そんな考え方が似合う素材です。

これらをすべてレジンで埋めてしまえば、確かに均一で扱いやすい天板になります。
しかし、それではこの木が持つ時間の痕跡や、成長の過程で生まれた個性が見えなくなってしまいます。あえて「必要な部分にだけ」レジンを用いることで、木とレジンの役割が明確になります。

レジンは主役ではなく、引き立て役

穴や割れに限定してレジンを流し込むことで、視線は自然と木そのものへと向かいます。
レジンは装飾ではなく、構造を補い、造形を際立たせるための存在になります。この考え方は、派手さを求めるレジンテーブルとは対極にありますが、素材の価値を理解する人にこそ刺さるデザインです。

静かで、強い。

そんな印象を与える仕上がりが想像できます。

この木のために脚をデザインするという考え方

天板ありきではなく、対話する脚

既製品の脚を合わせることも可能ですが、この素材には「この木のための脚」を考えたくなります。直線的なアイアン脚で輪郭を引き締めるのか、それとも少し有機的なラインで木の流れに寄り添うのか。
脚は単なる支持物ではなく、天板と対話する存在です。脚次第で、この木は無骨にも、洗練された作品にもなります。

サイドテーブルだからこそ成立する造形

このサイズ感だからこそ、造形に振り切ったデザインが成立します。
ダイニングテーブルでは主張が強すぎる形も、サイドテーブルであれば空間のアクセントとして機能します。使い勝手と造形美のバランスが取りやすい点も、この素材がサイドテーブル向きである理由のひとつです。

素材を見て完成形が浮かぶ木の価値

「良い木」は語りかけてくる

この輪切り材は、見た瞬間に「こうしたら面白いのではないか」という想像を掻き立ててくれます。それは、素材自体が完成形のヒントを持っている証拠です。
削る、足す、埋める。その判断を急がせず、考える時間を与えてくれる木は、決して多くありません。

量産ではなく、一点物としての提案

このような素材は、量産には向きません。
しかし、その分「この一枚のためのデザイン」を考える価値があります。既製品では満たされない感覚を求める方にとって、この木は強い魅力を持っています。レジンテーブルという枠を超え、オブジェのように語れる家具。その可能性を秘めた素材です。

レジンテーブルは素材選びから始まる

デザインは木材を見た瞬間に始まっている

レジンテーブルづくりは、レジンを流す工程から始まるのではありません。
木材を見た瞬間、どんな形を活かし、どこに手を入れ、どこを残すか。その思考の積み重ねが、最終的な作品を決定づけます。今回の輪切り材は、その過程を楽しむための最高の素材です。

この木をどう活かすかは、あなた次第

四角くするのも、しないのも。レジンを多用するのも、最小限に抑えるのも正解です。
ただし、この木が持つ造形に耳を傾けたとき、自然と選びたくなる方向があります。もしこの素材に惹かれたなら、ぜひ「どう作るか」ではなく、「どう活かすか」から考えてみてください。

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