壁付け前提で設計されたレジンテーブルは、空間の中で「主張しすぎない存在感」を持ちます
。今回納品させていただいたのは、ブラックウォルナットの片側耳付き一枚板に、深みのあるグリーンレジンを全面に流し込んだフルカバーレジン仕様。
自然の輪郭を活かしながらも、壁際にぴたりと収まる構造です。レジンテーブルは中央対称である必要はありません。使い方から逆算することで、より合理的で美しい一枚が生まれます。
壁付け設計という選択
直線と自然形状の共存
「耳付き」というと、両側に耳が残る左右対称のデザインを想像される方が多いかもしれません。しかし実際の暮らしを考えると、壁付けにするケースは非常に多くあります。

ブラックウォルナットの重厚感とグリーンレジンの透明感が、空間に静かな個性を生み出します。
今回のように片側を直線カットし、もう一方を耳付きの自然形状として残すことで、空間効率と自然美を両立できます。壁面側は直線で無駄なく設置でき、手前側にはブラックウォルナットの力強い耳のラインが広がる。
視線が触れる側に自然の表情を集約する設計は、理にかなっています。
さらに、直線側をあえて無機質に整えることで、レジン部分の透明感や木の輪郭がより強調されます。自然の形をそのまま使うのではなく、「どこを残し、どこを削るか」を判断することが、レジンテーブルづくりの本質でもあります。
ワークスペースとしての合理性
今回のテーブルは、デスク用途を想定しています。モニターを壁際に設置し、配線も壁面側に逃がす。片側耳付きであれば、椅子に座ったときに身体に沿う側が自然な曲線になります。長時間作業をしても、直線的な圧迫感がありません。

片側耳付きデザインにより、壁際でも自然の流れを感じられるレジンテーブルです。
レジンテーブルはアート性が強い家具ですが、実用性を無視してしまうと長く使えません。
空間との関係、配線、椅子の可動域まで考えたうえで耳の向きを決める。見た目のインパクトよりも「使い続けられるか」を優先する設計は、結果として美しさにもつながります。
ブラックウォルナットとグリーンレジンの相性
重厚な木目に透明感を重ねる
ブラックウォルナットは深みのある褐色と落ち着いた木目が特徴です。高級感があり、単体でも十分に存在感があります。
そこに今回選んだのは、やや深みを持たせたグリーンのフルカバーレジン。ブルーではなくグリーンを選ぶことで、自然との親和性が高まり、落ち着いた空間に調和します。
グリーンレジンは光の当たり方で印象が変わります。
日中は透明感が強く、夜は深い色味が浮かび上がる。ブラックウォルナットの濃色とぶつからず、むしろ引き立て合う関係です。色の選択は流行ではなく、空間全体との相性で決まります。
フルカバーレジンの構造的メリット
フルカバーレジンは、耳部分を含めて全面をレジンで覆う仕様です。これにより段差がなくなり、天板全体が一体構造になります。見た目の透明感だけでなく、実用面でもメリットがあります。水や汚れが染み込みにくく、デスク用途では特に扱いやすい。

その対比がこのレジンテーブルの最大の魅力です。
壁付け設計でも存在感はしっかりと。
一方で、レジン量は多くなり、施工の精度も要求されます。
気泡処理や硬化管理を誤ると仕上がりに影響が出ます。単に「レジンを流す」だけではなく、木材の含水率や動きを理解した上での施工が必要です。ブラックウォルナットの特性を踏まえた上で設計することが、長期的な安定につながります。
片側耳付きレジンテーブルという提案
空間に溶け込む個性
両耳タイプは存在感が強く、ダイニングの中央に置くには適しています。
しかし壁付けの場合、両耳は必ずしも合理的ではありません。片側耳付きは、主張と収まりのバランスがとれています。自然を感じさせながらも、空間を圧迫しない。
とくにワークスペースやカウンター用途では、片側耳付きのほうが使いやすいケースも多いです。レジンテーブルは「どう見せたいか」ではなく、「どう使うか」から考えると、選択肢は広がります。
オーダーだからこそできる設計
既製品では、片側耳付き+フルカバーレジン+特定カラーという組み合わせはなかなか見つかりません。オーダーであれば、サイズ、耳の向き、レジンカラー、脚形状まで細かく設計できます。
大切なのは、デザインを押し付けないこと。用途や設置環境を共有いただいたうえで、最適解を一緒に探すことが理想です。ブラックウォルナットは選択肢のひとつに過ぎません。ですが、空間に深みを与える素材であることは間違いありません。
よくある質問
- Q壁付けレジンテーブルは強度的に問題ありませんか?
- A
片側を壁に寄せる設計でも、構造自体は通常のレジンテーブルと同様です。
アイアン脚や下地とのバランスを計算すれば十分な強度を確保できます。サイズや使用目的に応じて補強設計を行いますので、事前に用途を共有いただくことが重要です。
- Qグリーン以外のカラーも選べますか?
- A
もちろん可能です。
透明、ブルー系、ブラック、ホワイト系など様々な調色が可能です。ただし木材の色味との相性がありますので、単色で決めるのではなく、板を見ながらご提案いたします。写真だけでの判断よりも実物確認をおすすめします。
- Q壁付け設置の場合、固定は必要ですか?
- A
通常のデスク用途であれば固定は必須ではありません。
ただし奥行きが浅い場合や壁面収納と一体化させる場合は、転倒防止や位置ズレ防止のため簡易固定を行うケースもあります。設置環境に応じて最適な方法をご案内します。


