作品集レジンテーブルワークショップ

古民家のリビングに新たな命を。伝統の欄間をレジンで蘇らせるテーブル制作体験

作品集

欄間をテーブルに。和の意匠を現代の暮らしへ

一昨日、レジンテーブル制作体験ワークショップで、エコロキアが在庫していた古い松材の欄間を活用し、セルフリノベーション中の古民家にぴったりのダイニングテーブルを製作するために参加してくださいました。

単なるテーブルではなく、和の伝統的な意匠を暮らしに取り入れながら、現代のインテリアとして違和感なく使えるデザインに昇華させること。それがこのプロジェクトの核でした。

古材に宿る力と物語

彫刻欄間の魅力

今回使用したのは、松材で精巧に彫刻された伝統的な欄間。レジンテーブルにしたら面白いだろう…と長年大切に保管していたもので、花鳥風月を思わせる細やかな意匠と、経年変化による艶やかな飴色が特徴です。

木部は反りやヒビも少なく、レジンとの相性もよく、テーブル天板として再構成するには申し分のない逸材でした。これを型枠に収め、新たな「家具」として再生させることが今回の目的です。

工程① まずは目止め処理から

古材を使用する場合、最大の課題は「気泡」。木の内部に微細な空気や湿気が残っていると、レジンを注いだ際に細かい泡となって現れ、美しい仕上がりが損なわれることがあります。

そのため、前回の作業ではレジンを刷毛で全体に塗布し、木材表面の導管をふさぐ“目止め”処理を実施しました。このひと手間により、次の工程での気泡発生を最小限に抑えることが可能になります。

工程② 今回はいよいよレジン注入

注ぎ込むのは「未来の風景」

今回の作業では、レジンを型枠全体の約1/3程度まで注入しました。これにより、欄間の彫刻の深い部分までレジンがしっかりと浸透し、凹凸の陰影がよりはっきりと浮かび上がってきます。

作業中は、ご夫婦が息を合わせながら黒いバケツを傾け、透明なエポキシレジンをゆっくりと注ぐ。その様子はまるで、時を越えて素材に命を吹き込んでいるような神聖さを感じさせる光景でした。

次回、仕上げのレジン注入へ

今回の注入では表面を完全には覆わず、あえて1/3程度の深さにとどめています。これは、彫刻の隙間へ確実にレジンを行き渡らせ、硬化後に気泡や沈下をチェックしてから、最終的な表層注入を行うためです。

次回のワークショップでは、天面まで一気にレジンを流し込み、完全なテーブルトップとして完成させる工程を予定しています。

セルフリノベの家に置かれる“物語あるテーブル”

今回ご参加いただいた柳さんご夫婦は、昨年末に古民家を購入され、現在セルフリノベーションの真っ最中。その中のダイニングルームに設置するテーブルとして、このレジンテーブルを制作されています。

「せっかくなら、思い出に残る“自分たちらしい”家具を自分の手で作りたい」——そんな想いが、ワークショップを通して形になっていく様子に、私たちスタッフも胸が熱くなりました。

伝統×再生×暮らし。エコロキアのものづくり

エコロキアでは、今回のような古材の再利用や、レジンを活用した家具制作に力を入れています。既製品では得られない「素材と向き合う贅沢」を体験しながら、自分の暮らしに本当に似合う一品を作ることができます。

ご希望があれば、今回のような欄間や看板材、床板、古い棚板などの在庫からのご提案も可能ですし、お持ち込みの素材でも対応可能です。

次回、いよいよ完成へ——

次回は、仕上げのレジン注入と研磨・面取り・オイル仕上げなど、いよいよ完成に向けた仕上げ工程へと進みます。テーブルとして使える状態になったとき、ご夫婦の目にどう映るのか、私たちも今からとても楽しみです。このテーブルが、家族や仲間と過ごす時間の中心になり、思い出を重ねる場所になっていくことを願って。

タイトルとURLをコピーしました