レジンテーブル制作体験に「正解」は存在しない
完成形を最初から決めなくてもいい理由
レジンテーブル制作体験に参加される方から、最初によく聞かれる質問があります。
それは「正解はありますか?」「失敗しませんか?」というものです。
しかし、この制作体験において“正解”というものは存在しません。なぜなら、レジンテーブルは工業製品ではなく、その場の環境や手の動き、判断の積み重ねによって表情が変わる“体験型の作品”だからです。
完成図を明確に描いてスタートする方もいれば、流し込みながら「今、きれいだと思う方向」に舵を切る方もいます。どちらも間違いではありません。むしろ、その揺らぎこそがレジンテーブル制作の本質であり、完成したときに「これは自分の作品だ」と思える理由になります。
ルールがないからこそ生まれる個性
制作体験では、色の選び方やレジンの流し方、波やグラデーションの入れ方に細かな決まりは設けていません。
最低限の安全面と、仕上がりに影響する注意点はお伝えしますが、それ以上は参加者ご自身の判断に委ねています。同じ説明を受け、同じ材料を使っても、完成するテーブルは必ず違います。それは「技術差」ではなく「感性の違い」です。ルールがないからこそ、参加者それぞれの考え方や美意識がそのまま作品に現れます。見ている側としても、その違いが非常に面白く、毎回こちらが学ばされるほどです。
色とグラデーションは「コントロールできない」から面白い
湿度・気温・タイミングが与える影響
レジンの色やグラデーションは、単純に「この色を入れたからこうなる」というものではありません。その日の気温、湿度、風の有無、レジンを入れるスピードや量、硬化が始まるタイミング。これらすべてが複雑に絡み合い、結果として表情が決まります。
同じ色を使っても、夏と冬ではまったく違う見え方になりますし、数分タイミングがズレるだけで境界のにじみ方も変わります。つまり、完全な再現や完全な制御は不可能です。この「思い通りにならなさ」こそが、レジンテーブル制作体験の醍醐味でもあります。
偶然を楽しむか、挑み続けるか
制作体験に参加される方の中には、「偶然に任せて、その時に生まれた表情を楽しみたい」という方もいます。一方で、「どうしても頭の中にあるイメージに近づけたい」と、何度も調整を重ねる方もいます。どちらが正しいということはありません。
今回の制作では後者のタイプで、濃いブルーからクリアへと移ろう雲流のようなグラデーションを目指し、裏側から速乾性のレジンを使って細かな描写を重ねています。

偶然に任せず、思い描いた流れを形にするための静かな集中の時間。
コントロールが難しいからこそ、挑戦する価値があり、その過程自体が制作体験になります。
裏側から描くという選択肢
表からでは出せない表情がある
レジンテーブルは、必ずしも表側からだけで表現するものではありません。裏側からレジンを入れることで、表面に現れるグラデーションや流れ方が大きく変わります。

すべてが影響し合い、同じものは二度と生まれないグラデーション。
特に今回のように、濃色からクリアへと滑らかにつながる表現を目指す場合、裏側からのアプローチは非常に有効です。表面を乱さず、内部に層を作ることで、奥行きのある表情が生まれます。これは経験や試行錯誤を通じて少しずつ掴んでいく感覚であり、制作体験ならではの学びでもあります。
「描く」という感覚に近い制作工程
裏側から速乾性のレジンを使い、線や流れを描いていく工程は、どこか絵を描く感覚に近いものがあります。
筆を置く位置、動かす速さ、止めるタイミング。
その一つひとつが最終的な表情に影響します。ここでも重要なのは「完璧に描こうとしすぎない」ことです。少し崩れた線や、想定外のにじみが、結果として自然で美しい流れになることも多々あります。制作体験では、その変化を受け入れながら、次の一手を考える時間も大切にしています。
アフリカンブラックウッドという素材が持つ力
荒々しい樹形がもたらす存在感
今回使用しているアフリカンブラックウッドは、非常に個性の強い木です。直線的ではなく、荒々しく、力強い樹形を持ち、その存在だけで作品全体の印象を決定づけます。
このような木材は、均一なデザインには向きませんが、動きのある表現や自然を感じさせるデザインとは非常に相性が良い素材です。木が持つ力を抑え込むのではなく、その荒々しさをどう活かすかが、制作のポイントになります。
雲のように流れるレジンとの対比
アフリカンブラックウッドの力強さに対して、レジンは雲のように流れる存在として配置されています。重さと軽さ、静と動、その対比が作品全体に躍動感を与えます。
木とレジンは決して主従関係ではなく、互いを引き立て合う存在です。制作体験では、こうした素材同士の関係性を感じながら、自分なりのバランスを探っていくことができます。
制作体験は「うまく作る」ためのものではない
技術よりも大切にしていること
レジンテーブル制作体験は、無難に作ることを目的にしていません。

コントロールと偶然のせめぎ合いが、そのまま表情になる。
もちろん、仕上がりとしての完成度は大切ですが、それ以上に「どう考え、どう判断したか」という過程を大切にしています。うまくいかなかった部分も含めて、その人の選択が作品に残ります。それこそが、既製品にはない価値です。
自分の感性を信じてチャレンジする
制作体験にルールはありません。誰かの正解をなぞる必要もありません。
自分が「きれいだ」「面白い」と感じた方向に、思い切ってチャレンジしてみてください。その結果がどうであれ、完成したテーブルは世界にひとつだけのものになります。レジンテーブル制作体験は、ものづくりでありながら、自分自身の感性と向き合う時間でもあります。
よくある質問
- Q絵やデザインが苦手でも参加できますか?
- A
問題ありません。制作体験では技術よりも感性を大切にしています。最初は不安でも、進めるうちに自然と自分なりの表現が見えてきます。
- Q思った通りの色にならなかった場合はどうなりますか?
- A
レジンは環境条件に左右される素材です。想定と違う表情も含めて作品として成立するようサポートします。
- Q完成までに何回通う必要がありますか?
- A
制作内容によりますが、複数回に分けて完成させるケースが多いです。スケジュールは柔軟に調整できます。
- Q色は何色まで使えますか?
- A
制限はありませんが、仕上がりを考慮しながらご提案します。
- Q見学だけでも可能ですか?
- A
日程によっては可能です。事前にお問い合わせください。
