自然の造形を活かしたラウンドテーブルの魅力
クスノキ(カンファーウッド)が持つ独特の存在感
今回ご紹介するのは、カンファーウッド(クスノキ)の一枚板を使った直径60cmのラウンドタイプレジンテーブルです。古くから神社仏閣の建材や香木として用いられてきたクスノキは、木肌の表情が豊かで、生命力を感じさせる杢目が特徴的です。
ひとつの木の中でも、赤みを帯びた部分、黄味を含んだ部分、そして淡い生成り色が自然に溶け合い、まるで大地の息づかいを閉じ込めたような表情を見せます。今回の作品でも、その美しいコントラストを最大限に引き出すために、自然の曲線をそのまま活かしながらレジンと組み合わせました。
半透明の琥珀色レジンが織りなす柔らかな光
レジン部分には半透明の琥珀色(アンバー)を採用。光を受ける角度によって透け方が変わり、やわらかな陰影が生まれます。

透明すぎない落ち着いたトーンが、クスノキの木目を引き立てながら、部屋全体を穏やかな雰囲気に包み込みます。明るい時間帯には自然光がレジンを透過し、夜には照明が温かく反射して、まるでキャンドルの灯りを閉じ込めたような優しさを演出します。
丸いフォルムがもたらす心地よさと調和
空間をやわらげる「円」のデザイン
角のない丸いフォルムは、視覚的にも心理的にも柔らかい印象を与えます。人の動きに合わせて空間の流れを自然に導き、“そこにあるだけで心が和む家具”として存在します。

今回のテーブルは、ブラウンやグリーンなど深みのあるインテリアとの相性も抜群。シックなリクライニングチェアやレザーソファと合わせることで、空間全体に落ち着いた大人の雰囲気が漂います。
サイズ感と使い勝手の絶妙なバランス
直径60cmというサイズは、リビングのセンターテーブルやラウンジチェアの間に置くサイドテーブルとして最適。
飲み物を置いたり、読書を楽しんだりと、日常の中で自然に手を伸ばせる距離感です。重厚な素材でありながら、円形デザインにより圧迫感を与えず、コンパクトながらも存在感のある一台に仕上がっています。
クスノキがもたらす癒しと香りのチカラ
香木としての魅力を暮らしの中に
カンファーウッドは“樟脳”として知られる香り成分を含み、防虫・防腐効果が高いことで知られています。その独特の清涼感ある香りは、気持ちを落ち着かせ、心身をリラックスさせる効果があると言われています。
家具として室内に取り入れることで、自然由来の香りが空間にほんのりと広がり、深呼吸したくなるような心地よさを感じられます。
経年変化が生み出す深み
使い込むほどに色艶が増し、レジン部分とのコントラストがより一層引き立っていきます。

光の反射や角度によって、木目の陰影や色味が変化するため、時間の経過とともに「育つ家具」として楽しむことができます。まるで木が呼吸しているような自然の温もりが、暮らしに寄り添う一台です。
手仕事で磨き上げる、世界にひとつだけの美
自然の造形をそのまま活かす設計
このテーブルでは、木材の欠けや空洞、節などをあえて残し、レジンで包み込むことで独自の表情を作り出しています。自然が生み出した造形をそのままデザインとして取り込み、「完璧ではない美」=“不完全の美”を大切にしています。

レジンは単なる補修素材ではなく、木の個性を引き出す透明な舞台。その境界が溶け合う瞬間にこそ、クラフトマンシップの真価が宿ります。
一点ものとしての価値
同じ木目、同じ色の出方、同じ気泡は二度と再現できません。つまり、このテーブルは世界にひとつしか存在しないアートピースです。
「自然が描き、職人が仕上げた作品」として、インテリアに個性とストーリーを与えます。美術品のような存在感でありながら、暮らしに溶け込む“機能美”を兼ね備えた一台です。
レジンテーブルが叶える、暮らしの新しいかたち
光と木が共存するインテリア
レジンテーブルは、木の質感と光の透明感を融合させることで、従来の木製家具にはない立体感と奥行きを生み出します。
窓から差し込む自然光がレジンを通り抜け、床や壁に柔らかな反射を生む光景は、まるで自然の中にいるかのよう。

無垢材の重厚感とレジンのモダンな質感、そのバランスが空間に上品な調和をもたらします。
オーダーメイドでつくる理想の一枚
エコロキアでは、樹種・レジンカラー・形状・脚部デザインなどをすべてフルオーダーで製作可能です。
今回のようなラウンドタイプはもちろん、ダイニングテーブル、カウンター、デスクなど、用途に応じた設計にも対応しています。
さらに奈良県御所市のアトリエでは、レジンテーブル制作体験ワークショップも開催中。自分の手で木を選び、型を作り、レジンを流し、研磨して完成させる過程を体験することで、“ものづくりの本当の楽しさ”を感じていただけます。

