今年最後のレジンテーブル制作体験は「雨晴海岸の夕陽」
モデルに選ばれたのは福井県・雨晴海岸の海
今回、東灘区の本社で行った今年最後のレジンテーブル制作体験。受講者さんがモチーフに選ばれたのは、福井県・雨晴海岸の夕陽に沈む海の風景でした。
雨晴海岸といえば、穏やかな日本海と、夕暮れ時に刻々と変わる空と海の色。そのグラデーションは、写真で見る以上に記憶に残る景色です。今回の制作では、その「一瞬の色」をレジンの中に閉じ込めることを目標にしました。
単なるブルーの海ではなく、夕陽の赤や紫が混ざり合う、時間帯まで含めた表現。これが今回の作品の大きなテーマです。
「海を作る」ではなく「風景を作る」意識
レジンテーブル制作体験では、単に「海っぽく作る」ことをゴールにはしていません。
どんな場所で、どんな時間帯で、どんな記憶として残っているのか。そこまで掘り下げてから制作に入ります。
今回も、受講者さんと一緒に「雨晴海岸のどの瞬間なのか」「波は穏やかか、動きがあるか」などを丁寧に確認しました。この工程があるからこそ、完成したときに“風景として成立する”作品になります。
初めてでも波が描ける理由
波は「技術」より「順序」で決まる
「波を描くのは難しそう」と思われがちですが、実は波の仕上がりを左右するのは、絵心やセンスよりも工程の順序です。

でも、描けるのは「世界にひとつの波」。
経験よりも、感じたままに。
エコロキアの制作体験では、
- 海の色を先に作る
- 透明度を段階的に調整する
- 白波を入れるタイミングを限定する
といったように、失敗しにくい手順をあらかじめ設計しています。この順序を守ることで、初めての方でも自然な波の表情を作ることができます。
特別な道具を使わないから再現しやすい
波づくりに使うのは、割り箸やプラスチックカップ、ドライヤーやブロアー(なければストロー)といったシンプルな道具のみ。「職人しか扱えない専用ツール」は使いません。

記憶に残る風景としての海。
義経岩の位置や波の流れも、受講者さん自身のイメージから生まれています。
これは、誰でも同じ条件で挑戦できるようにするため。結果として、受講者さん自身が「自分で描いた」という実感を持ちやすくなります。作品への愛着も、自然と深まっていきます。
夕陽の色を表現するレジンの使い分け
ブルーだけでは夕方の海にならない
日中の海であれば、クリアなブルーだけでも成立します。
しかし夕方の海は違います。

夕陽の赤が混ざることで、海は一気に物語を持ちはじめます。
今回の制作では、ブルーをベースにしながら、赤・紫・わずかな黒を重ねて、夕陽が反射した水面の色を作っています。色を「混ぜる」のではなく、「重ねる」ことで、奥行きのある表情を出しています。
色を入れすぎない勇気
初心者の方ほど、色を足したくなります。ですが、夕景の表現では「引き算」がとても重要です。入れすぎると濁り、入れなさすぎると平坦になる。その境界線を、制作中に一緒に確認しながら進めていくのがエコロキアの制作体験です。
島と波があることで生まれる物語性
小さな島があるだけで視線が動く
今回の作品には、義経岩と呼ばれる一本松の小さな島を配置しています。これにより、視線が「手前の波 → 海 → 島 → 夕焼け側」へと自然に流れます。レジンテーブルは平面作品ですが、構成次第で奥行きやストーリーを持たせることが可能です。
「正解の配置」は存在しない
島の位置、波の方向、距離感。
これらに正解はありません。
大切なのは、受講者さん自身が「しっくりくる」と感じること。
制作体験では、講師が答えを押し付けることはせず、判断の軸だけをお伝えしています。
制作体験で得られるのは、作品だけではない
「作れた」という体験が自信になる
完成したレジンテーブルを見て、
「本当に自分が作ったの?」
そう言われる方は少なくありません。
ですが、工程を一つずつ積み重ねた結果です。この体験そのものが、ものづくりの楽しさを思い出させてくれます。
不便を楽しむという価値観
エコロキアの制作体験は、効率重視ではありません。時間をかけ、悩み、手を動かし、失敗しそうになりながら完成させる。そのプロセスこそが、完成品以上の価値になると考えています。

